仏間
有限会社 デジタルコンテンツ 代表/映像作家 山崎 一
書家であり漢詩人、医師でもあった幕末から明治期の京都を代表する文人「江馬天江」による書。 裏面は頼山陽の門人・宮原龍(節菴)の書である。
主屋天井裏からみつかった。 着工時と完了時に、勝地院長床坊から祈祷を受けている。 勝地院長床坊は京都市西部の愛宕山の山頂にあった白雲寺の各坊の一つであり、神仏習合の霊山から、現在は火伏信仰の愛宕神社として信仰を集めている。 着工時の祈祷札には「寛保元辛酉年冬新之長谷川半助」、完工後には「寛保二壬戌年秋八月上棟諸願主長谷川半助三十七歳」と、それぞれ記されている。
第十一代当主長谷川良雄による鴨川の床の風景画描かれた飾り箪笥。
明治11年(1878)頃にロンドンより輸入されたものを、第十代当主長谷川清之進が、京都二条柳馬場にあった東京丸善の京都分店から購入したものである。 幕末から明治維新にかけての世界の情勢を知るために購入したと思われる。上層農家の地域的役割が感じられる。